バンコク・チャルンクルン「AYATANA MATCHA SALON」〜古い建物の一室で、抹茶が感覚と出会う

バンコク、チャルンクルン通り。
細い路地を一本入ると、車の音が急に遠くなる。

AYATANA MATCHA SALON。
百年以上前の建物を改装したという、抹茶のための一室だと聞いた。

壁に掛かった布には、WHERE MATCHA MEETS THE SENSES の一文。
抹茶が、感覚と出会う場所。

店名の āyatana は、もともと仏教のことばで「感覚のよりどころ」を指すらしい。
そう知ってから見ると、あの一文の据わりがよくなる。

氷を鳴らして、琥珀色

透明なカップのなかで、氷がゆっくり傾いている。
その下に、澄んだ琥珀色。

カップには小さく店のロゴ。
その上に、さっきの一文がまた印刷されている。

ひと口飲むと、香ばしさが先に来て、少し遅れて渋みが残る。
甘くはない。冷たさだけが、まっすぐ喉を通っていく。

木のテーブルに置き直すと、氷が小さな音を立てた。

ドライフラワーの向こうに

壁一面の木と、麻のような質感の暗い布。
その前に、大きなドライフラワーのアレンジメントが置かれている。

麦の穂、綿のような実、白い小花、乾いた葉。
色はほとんど抜けていて、茶色と生成りだけが残っている。

足元には、白い小花を敷き詰めたような層。
生花の華やかさではなく、時間が経ったあとの静けさがある。

抹茶の緑は、この部屋のどこにも使われていない。
それなのに、席についた瞬間から、そういう色の気配がしていた。

夜のない、午後の店

朝9時から、夕方6時まで。
光が入るうちだけ開いていて、暗くなる前に閉じる。

抹茶を飲む場所としては、それがいちばん正しい時間の区切り方なのかもしれない。
次はもう少し早い時間に来て、何も予定を入れずに座っていたい。

ごちそうさまでした。

店舗情報

店名:AYATANA MATCHA SALON(アーヤタナ マッチャサロン)
エリア:タイ・バンコク/チャルンクルン
住所:Charoenkrung Soi 13, Bangkok(AYATANA Charoenkrung 内)
ジャンル:カフェ・抹茶
営業時間:9:00〜18:00
定休日:無休
予算:ひとり251〜500バーツ程度
Instagram:@ayatana.cafe
※駐車場あり
※営業時間やメニューは変わることがあります。訪問前に確認を。

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